劇団MONA

ロミオ&ジュリエット

東京公演





悔しいな。






4度目のエスカラスを挑戦する事となった東京公演


第1期エスカラス役が決まったあの日から

2期同じ役を志願したあの日から

自分に与えられた役を誇りに思っているし

自分にしか伝えられない事がある

そう信じてきました



でも、そんな自分の想いとは裏腹に

他の役がどうしようもない程羨ましく見えたり

これまで信じてきた道を疑ってしまったり


悔しさが残るそんな東京公演でした



4度目のエスカラスで本当に良かったのか

答えのない果てしない道を進んでいるかのような


でも自分はずっとその答えを求めていて




劇団MONAの一員として

MONAモデルの一員として

雑草役でも1秒しか出ない役でも

みんなの為なら、自分に任せて欲しいです



自分で選んだ道なのに



自己犠牲なんか何とも思っていなかったはずなのに

やっぱり心のどこかでは本当に悔しくて



自分で歩んだ道なのに



残念ながら

1番変化が少なかったかもしれない

1番成長が無かったかもしれない


それは本当に自分の実力不足であり努力不足なので

しっかり見つめ直したいと思います



ブログに想いを書いていたから

全公演出演し続けているから

そんな自分に悔しいんです



それでも自分が存在している理由は




主役やみんなの気持ちがわかりません

お芝居の役回りの大変さがわかりません


キャストのみんなは

本当に苦労人だと思います



自分は

アドバイスをする事も出来ないし

先頭で引っ張る事も出来ないし

背中で見せる事も出来ないけれど



それでも


MONAロミジュリが始まった当初から

ずっと変わらず同じ役を任せて貰えてます


主役でなくても

殺陣がなくても

セリフが減ったとしても

自分は寄り添える人でありたい



もし立てないほどの悲しみがあった時

自分が背負う事で誰かが救われるのであれば

誰かの為に生きれる人でありたい




東京公演は

2期の時に掲げた目標でした


これまで出演をしてきたキャストは特に

悔しいと思います



あの日あの時東京公演のために走ったからこそ

それぞれが感じる、見える世界があると思います



できる事なら


ほんの少しでも

選ばれなかった人の背中を押したいし

1期から東京公演まで悔し涙を流した人の

4期の大きな未来へ少しでも繋げたいし

その悔し涙を絶対に正解してあげたい



厚かましいくらいお節介だから


仲間の分まで頑張る事は当たり前ですが

舞台に立てなかったキャストを自分が正解にしてあげたい



エスカラス大公役を続けているからこそ

自分にしか出来ない

自分が伝えて意味のある

自分にしか見えない事

沢山あると気付かされました



45期と続いた時

もしその舞台に立っていたとしたら

誰にも負けない強い自分と

誰にも負けない一本の映画の様なストーリーと

痛みがわかるからこそ伝わる人になれると信じています



だからこそ

自分が存在している理由は


自分の私利私欲の為ではなく

選ばれたキャストだけでなく


一緒に歩んできたキャスト全員の後ろに立ち

見守り背中を押す為だと思いました



主役でもない出数が多い訳でもない

でもそんな自分だからこそ誰かの力になれる様に

そんな生き様で勝負をしようと思いました



勿論自己犠牲の塊かもしれません

それでもずっと任せて頂いているからこそ


あの日の悔し涙はいつかの嬉し涙の為に

誰よりも悔しい事があるから誰よりも嬉しい事がある

そう思ってみんなの事を待っています


必ずまた出演しましょう





最後に





誰が何と言おうと


エスカラス大公役として生きてきた自分を

誇りに思います




今日まで歩んだ道のりは

自分にしかないものです



そんな道のりを

誰かの背中を少しでも

押せる様に寄り添える様に





何が起きても命さえあれば

そこからまた始められるのですから




エスカラス大公役/中島銀治朗