2019-12-26 23:32:03

宅間孝行さんへ突撃インタビュー!~宅間孝行さんの伝えたいこと、そして"タクフェス"の魅力〜

MONA3号に続き、俳優であり、脚本家、そして演出家としても活躍されている宅間孝行さんへ様々なお話をお伺いさせて頂きました!

ー タクフェス第7弾『流れ星』に込められた想い


もう13年前に一番最初に書いて作ってるんですが、今回で3回目かつ10年ぶりの公演で、実は割と評判良かった作品なんです。再演もっと早くしたかったんですが、理由があって満を持してのタイミングではあるのかなと。あと自分がその役をやるのが年齢的なところで最後になると思うので、決定版というか最後にちゃんとしたものを残したいなという想いでやってます。



● 実際に『流れ星』を観て

riho

舞台の前説から公演後の舞台挨拶まで吸い込まれるように観ていました。当たり前なことなんて一つもないこと。素直に想いを伝える大切さ。観終えた後には大切な人が思い浮かぶような、心にぐっと響くような物語でした。次回作も今からとても楽しみです。

金丸 優美

『流れ星』から、本当に沢山のメッセージを頂きました。大切な人を大切にすること。ありがとうを伝えること。そして役者の皆さんの、心温まる舞台挨拶も心を動かされた素敵な時間でした。笑いあり、涙ありの作品が毎度楽しみで、来春が待ち遠しいです。

ここからは、宅間孝行さんご自身についても色々とお伺いさせて頂きました。



ー 宅間さんが伝えたいこと軸にしていること


実は最初は、自分が書きたくて書き始めたわけじゃなかったんです。劇団を始めた時は、作家と演出家が別にいて、自分のステージを作るために始めたことだったんですね。でもそれを3年くらいして、色々人任せにしてるところを自分でやっちゃおうってなって。だからスタートはこういう事を世に伝えたいとか訴えたいことがあって書き始めたというよりかは、必要に差し迫られて書き始めました。

当初は小さい劇場でやっていたのでお客様が来てくれないと続かなくなっちゃう。お客様が喜んでくれる事で僕たちは続けられるので、お客様が求めるものにずっと寄り添っていくことというか。だから、お客様はきっとこういうのが一番好きだろうなってところで言うと、『流れ星』はそういうのをずっと積み重ねていった、いい意味でお客様の方に寄ってる。そういう意味でも人気のある作品なのかもしれないね。

でも、一番自分の琴線に触れるものはなんだろうって思う時期もあって、そこからまた違った作風にいってた時期もあるんですけど、『流れ星』はほんとに僕が求めてるもの、自分の中にあるものは、お客さんが一番求めてるものの最大公約数的になってるのかな。

ー いつも舞台の最後の挨拶の時に、感謝の気持ちが強く伝わってくる印象があります。


そうだね。お客様が増えなかったら、その規模でずっとやってる。お客様が増えていってるから、じゃあツアーに出ようかと。全国からお客様が集まってくるんであればそっち側に自分達から行って。行って成立しなければもうなくなっちゃうし。色んな土地に行って一回で終わっちゃってる土地もあるんで、必ず続いてるわけじゃないんですけど、逆に続いてる所はお客様が来てくれるから続いている。そういう意味ではまさにお客様で成り立ってるんだよね。



ー 壁にぶつかったときにどう乗り越えておられますか?


若い頃とか飯食えてない時は、もはや壁よりかはどうやってこの状況から抜け出せるか。その状況のときは前向くしかないし...壁っていう感覚じゃないでしょ?(笑)

例えば、順調に行ってたりする時にそれ以上行けない時が壁っていうことだと思うんですけど。その時は確実に見方を変えて、ポジティブに捉えていくということはあると思うんですけど、若い頃はあんまり考えずひたすら頑張ってた。

ただ、やっぱり思い返すと悔しかったり不安だったりもあったんで 常にその気持ちはいっぱい持ってました。なんかなりたい・したいし、でも結果が上手くついてこない時、悔しくて涙を流すことは沢山あったような気がします。

誤解を恐れずに言えば、東京で小劇場で活動してる人はたくさん居て、地方で可愛いって言われて女優さんになりたいと思って上京して、小劇場ではヒロインする。という様な人が事務所入れるかってのは別で、じゃあ入れる人が特別かっていうとそうでもない。勝手なイメージだけど、そういうとこでやってる女性は結構病んでた(笑)男性はある程度で見切りをつけて辞めていった人もいたね。辞めた人の方が悩んでなかったりとか。女子は心療内科通ったりとか、理想と現実のギャップが埋まらないことで不安定な人が6-7割だったかな。だから、皆んなそれくらいギリギリの所で。逆にそこを越えないといけないし。


別にこの世界にしがみつくことが最良の結果ではないし。割と早い段階でこの道は見切りを付けて、地元帰ってラーメン屋を北海道で出していっぱい店舗だして人気店になって年商何億円出してるやつもいるんですよ。

じゃあどっちの人生がいい?ってなった時にこの職業は、非常に不安定な職業なので、決してこの職業をずっと選択することが良いかは分からない。


人生の中で何を一番の幸せとするか。この世界でやっていこうと思うと執念というか、この世界で何としても飯食っていく。とか人より頑張るとか努力するとか地道なことを何ともなく思える。こういう事も含めて才能だと思ってる。仲間達に頑張んなって言い続けてきたけど、言わなくてもやる人はやるし、負けず嫌いだったりとかね。執念心がものすごく強くないとやってけないし、それで上手くいかないとバランス崩れちゃうし大変ですよね。ご飯食べていくのは大変だからね。女優してる人は良い意味でも悪い意味でも性格キツイからね(笑)

人としてどうかっていうよりは、どの世界でも何を自分の人生の幸せとするかっていうところは、この世界で生きていくなら、そういうのがないと一本立ちするのは大変かなって思いますね。



ー 宅間さんにとって人生の幸せとは


昼からシャンパン飲んでる時とか(笑)え?違う???(笑)やりたくてこういう仕事してるので、色んなチャンスを頂くことは幸せだなってつくづく思うし、飯を食っていけてることは嬉しいし、純粋にお客さんの前で芝居をすることも楽しいし、映画作ったりするのも楽しいし。


幸せねぇ..

そういう事も引っくるめてやっぱり昼からシャンパン飲んでる日があると..昼シャンが一番(笑)良い歳こいて昼からシャンパン飲めるんだったら良い生活だなって。毎日飲んでるのはまた別だけどね(笑)

ー 宅間さんの夢や目標は?


映画を作りたいとか映画撮りたいとか。夢というか、純粋にそういう仕事がしたい。ん〜、やっぱり定期的に昼からシャンパン(笑)ずっとそれが続けばいいなって(笑)

あとは、僕達の世界はやっぱり、なんだかんだ結果を出していかないといけないので、実はまたちょっと新しいこともいくつか始めようと思ってて。だからそれぞれ、ちゃんと結果を出していきたいなって思ってます。なんかそういうのは具体的にあった方がいいと思いますね。若い頃は、攻めなきゃ攻めなきゃって何かを変えてきた自分が居たので、今のところで安心したりせずに、この歳になっても攻めていかないとなって。





ー そう思うようになったきっかけは?


僕が若い時に大先輩の中村敦夫さん『木枯し紋次郎』

っていう時代劇の主役をされているような方なんだけど、その後に政治家になったりとかニュース番組のキャスターやったりとか、そういったことをされてる方で。

若い頃関わる機会があった時に、敦夫さんが政治家するのに普通に講演会をしてもつまらないから、参議院に立候補するのに講演会の代わりに「こんなことを変えたい」っていうのをお芝居にして、ちょっと喋ってっていうのをパッケージにしてたんです。

それで20代前半の時に敦夫さんの芝居に参加したことがあって。岡山で公演するって時に東京から新幹線で向かってたんですけど、「移動の時くらいはゆっくり休みたいですよね」って言ったら「ごめんね、移動中も仕事しないといけないから」って言われて、「え?移動中も仕事するんですか?」って聞いたら「スターでいるには人の3倍も4倍も努力し続けないといけないんだよ」って。

そこまでのキャリアがある敦夫さんがそう言っていたのを聞いた時に、もう自分たちが普通にやってても絶対追いつけないなって。何倍努力すれば追いつけるんだろうって強烈に思った記憶があります。そういう人ほど一生懸命なんだなって、印象に残ってます。

ー 座右の銘は?


友達が、これっていい言葉じゃない?って若い頃に教えてもらった言葉で、「努力しても成功するとは限らないけど、成功したやつは少なからず努力してる」。その言葉いいね〜って思っていろんなところで言ってたんだけど、よくよく聞いたらスラムダンクの言葉だったの(笑)



ー 最後に、夢や目標に向かって頑張っている人へ


こういう夢を抱いてってなった時に、親とか周りの人に「そんなの無理に決まってんじゃん」とか「そんなわけないじゃん」って言われるけど、そんなことはほぼなくて、最初はどんな人でも言われるところだと思うんです。

夢を見るのは自由だし、そこに近づくのは自分次第。あとは、目標がないって言う人もたくさんいると思うんですけど、持ってる方が楽しいと思うんですよね。その分苦しいこともあると思うんですけど、ちょっと恋愛と似てて。ものすごく好きな人がいるか、恋愛してないかだと、恋愛してない方が楽かもしれないけど、好きな人がいる方が楽しいからね。夢も何も無いよりはあった方が、苦しいも含めて楽しい人生なんじゃないかなって思います。

タクフェス次回作はコメディ祭♪


『仏の顔も笑うまで』

 あらすじ

「生前葬をやる!」とある有名な落語家がそんな事を言い出した。舞台となる田舎の寺、光雲寺では、普段は訪れないような有名人や政治家がやってくるとあって、生前葬を翌日に控え、準備に大わらわ。そんなところへ、銀行強盗をした直後のお間抜けな2人、ビバさんとふくちゃんが逃げ込んで来た。さっさと逃げればいいものを、ふくちゃんが寺の一人娘、はなちゃんに一目惚れ。色々な人の想いが交差する中、物語は勘違い、行き違いのオンパレードでとんでもない方向へ!?抱腹絶倒間違いなし!お楽しみに!


 公演日程


・東京公演 ★10公演

日程 : 2020422()429(水・祝)

会場 : 渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール

(東京都渋谷区桜丘町23-21)

料金 : 8,000 (全席指定・税込)


・愛知公演 ★3回公演

日程 : 202059()510()

会場 : 御園座

(愛知県名古屋市中区栄1-6-14)

料金 : S 8,000 / A 7,500(全席指定・税込)


・兵庫公演 ★7回公演

日程 : 2020520()524()

会場 : 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール

(兵庫県西宮市高松町2-22)

料金 : 8,000 (全席指定・税込)


『仏の顔も笑うまで』公式HP

http://takufes.jp/hotoke/

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